B3 GT3, strikes back [ALPINA chronicle]
いつしかレースフィールドから遠ざかり、牙を抜かれたトレードオフの末にソフィスティケートさが際立つようになってしまったかのような近年のALPINAから距離を置いていたエンスージアストらを振り向かせるに足る匂いがある・・・
途切れかけた系譜を現代に甦らせる、オイルとタイヤ、そしてパドックの匂いが色濃く漂ってくるような、そんな痛快なモデルだ
云うまでもなく、B6 GT3に由来するそのモデル名 -------
メーカーチューンのM3 GTSを食ってしまうかのような存在感と攻撃的なアピアランスに、ALPINAの隠せない血脈を感じるが、フルラッピングなどという化粧(まやかし)は却って無粋というものだろう
Dual Clutch TransmissionやM/Tの設定がないことを嘆く前に、ALPINAの気概を久々に感じさせるコイツを、手放しで歓迎しようではないか
B10 3.5 [ALPINA chronicle]
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------- 痺れるフロントマスク
ALPINAが危うい程の輝きを放っていた、ALPINAが最もALPINAらしい時代に生み出されたモデルの1つ
その佇まいには、惹き付けて止まない美しさがある
〔specification〕
エンジン : SOHC 水冷直列6気筒 3,430cc 92.0mm(ボア)×86.0mm(ストローク) 圧縮比10.6
出力&トルク : 261ps/5,800rpm 35.3mkg/4,000rpm
ピストン&コンロッド : マーレ製軽量スペシャル
ギアボックス : ゲトラーク製5速 3.72/2.40/1.77/1.26/1.00
LSDロック率 : 25%
サスペンション : マクファーソン・ストラット独立(F) セミトレーディングアーム独立(R)
ショックアブソーバー : ビルシュタイン ガス封入式(F,R)
ブレーキ : ベンチレーテッドディスク/284mm(F) ソリッドディスク/284mm(R)
寸法 : 4,620mm(全長)×1,700mm(全幅)×1,395mm(全高) 2,625mm(ホイールベース)
空車重量 : 1,395kg
性能 : 250km/h(最高速度) 6.4s(0→100km/h加速) 26.7s(0→1km加速)
価格 : 11,800,000円(車両本体) 280,000円(スペシャルメタリックペイント) 550,000円(ZF4速)
note;
ALPINAがコンプリートカーの製造を開始した1978年から80年代のモデル名には、ベース車両であるBMWのシリーズ名にB/Dを冠した、現在のような規則性があまり見られない。'87年に発刊された、ある雑誌のALPINA社取材記事に拠れば、このような意味があるという。
A/B/C : エンジン種別(A:4気筒 B:2.5L以上のビッグシックス C:2.5L未満の6気筒)
A/B/Cに続く番号 : 開発された順序
小数点の数値 : 排気量
・・・このルールに従うと、B10 3.5は、10番目に開発された3.5Lのビッグシックス、ということになる。
なお、インポーターであるニコル・オートモビルズが'87年当時のカタログモデルにおいて、このモデル名のネーミングルールとは別に、3つのカテゴリーに分類していることは当時の日本市場の特性を反映しているようで興味深い。
COMPACT SERIES : C1 2.5, C2 2.7, B6 2.7, B6 3.5
LIMOUSINE SERIES : B10 3.5, B7 TURBO/1, B7 TURBO/3, B7 TURBO/3 AUTOMATIC
COUPE SERIES : B10 3.5 COUPE, B7 TURBO COUPE/1, B7 TURBO/3 COUPE AUTOMATIC
to see a world in a grain of sand... [tapisserie]
there is nothing to spoil,